ワカメが髪に良いって嘘?育毛効果などについて解説します

  • 「ワカメを食べると髪の毛が生えるってよく言うけど本当なの?」
  • 「ワカメを食べると髪の毛が早く伸びるっていうのは本当?」

この記事を読まれている方は、このような疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。そこで本記事はワカメが何故髪に良いと言われているのか、また育毛効果などについて解説していきます。

ぜひ、最後までお目通しください。

ワカメが何故髪に良いと言われているのか

そもそも何故ワカメを食べると髪が良いと言われるようになったのでしょうか。

それは髪にとっての三大栄養素であるタンパク質・ビタミン・ミネラルの内、ビタミンとミネラルをワカメは豊富に含んでいるため、髪に良いと言われるようになったと考えられます。しかし、ワカメを食べることで髪の毛の量が増えたなどの明確なデータはありません。

よほど栄養が欠乏していない限りは育毛効果は期待できてない

ビタミンやミネラルが欠乏している状態から、ワカメを食べるようになったら一定の変化は得られると考えられますが、それはあくまでも必要最低限の栄養素であり、ワカメを食べると髪が増えるというのは科学的根拠に欠けるでしょう。

ワカメを食べると髪が黒くなって白髪が改善されるのは本当か

育毛効果などと同時に「白髪が改善される」「髪色が濃くなる」といった話もありますが、これはワカメに含まれているヨードが関係していると考えられます。

日本人の多くは髪の毛が黒く、これはメラニン色素によるものですが、メラニンの正常な分泌にあたってタンパク質やチロシン、ヨウ素などの成分が必要になります。

これらのうち、ヨウ素は藻類に多く含まれており、ワカメにも含まれています。そのため、このような話がされるようになったと考えられます。

ただ、ワカメのヨウ素含有量はあまり高くなく、10gあたり0.19mgとされています。厚生労働省が発表する推奨量は1日あたり1mg~3mgであり、ワカメだけで補うのはやや難しいでしょう。昆布やヒジキなどの方が、より多くヨウ素を含んでいるため、ワカメよりもオススメです。

AGAが原因の薄毛である場合にはワカメを食べても対策にはならない

薄毛の多くはAGA(男性型脱毛症)が原因であると考えられますが、ワカメを食べることでAGAの進行を抑制することは期待できません。

AGAは男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロン(DHT)がアンドロゲンレセプターと呼ばれる受容体と結合して生まれるTGF-βという脱毛因子によって引き起こされるもの。そのため、ビタミンやミネラルをいくら摂取しても、進行は止まらないのです。

AGAの進行を止めるには5αリダクターゼの活動を抑制することが効果的

ジヒドロテストステロンは男性ホルモンであるテストステロンと5αリダクターゼと呼ばれる還元酵素が結合することによって生まれます。

代表的なAGA治療薬であるフィナステリドやデュタステリドは、5αリダクターゼの活動を抑制する効果があり、それによってジヒドロテストステロンの生成量が減り、進行を止めるのです。

髪にとって良い成分とされている亜鉛にも5αリダクターゼの抑制効果があることも確認されています。

ワカメと髪の毛に関するよくある質問

最後にワカメと髪の毛に関するよくある質問について回答いたします。

Q.ワカメを食べると髪色の黒さが濃くなるというのは本当ですか?

ワカメを食べることで髪色の黒さが濃くなるという研究結果はありませんが、慢性的にヨウ素の摂取量が足りていない場合に、ワカメを摂取することで新たに生えてくる髪の濃さが既に生えている髪と比べて濃いということは、あり得なくはないでしょう。

ただ、既に生えている髪の毛に対しての効果は期待できません。毛根から出ている部分を毛幹と言いますが、毛幹は毛母細胞が角化されているものであり、細胞の分解や増殖などは行われていないのです。

そのため、いくら栄養を摂取しても毛幹の部分に対して変化が起こることは無いでしょう。

Q.ワカメを食べても髪が伸びるスピードは変わりませんか?

ワカメにはビタミンやミネラルが含まれているため、これまでそれらの栄養素が不足していた方が摂取した場合には、変化を感じることができるかもしれません。

まとめ

今回はワカメと髪の関係について解説させていただきました。本記事の重要なポイントは以下の3点です。

  • ワカメを摂取することで育毛効果を感じることはほぼ無い
  • ワカメを摂取することでこれから生えてくる髪の毛が白髪でなくなる可能性はある
  • ワカメを食べてもAGAの進行を止めることはできない
関連記事