- 「AGA治療を初めてみたいけど、調べてたら効果が無いって人もいて不安…」
- 「AGA治療をしても治らない人がいるって本当なのかな…」
この記事を読まれている方は、このような悩みを抱えているのではないでしょうか。そこで本記事ではAGA治療で効果がでづらいと感じる原因や、AGA治療の具体的な内容まで解説いたします。
ぜひ最後までお目通しください。
目次
AGA治療で効果がでづらいと感じる原因
AGA治療で効果がでづらいと感じる原因や失敗する原因としては、主に以下のようなことが考えられます。
- 効果が出るまでに時間がかかるため
- 薬を飲むタイミングが不規則で飲み忘れも多い
- 個人輸入で手に入れたAGA治療薬を使っている
- 薄毛の原因がAGAではない
- ヘアサイクルが酢でに終わってしまっている
それぞれ詳しく解説していきます。
効果が出るまでに時間がかかるため
AGA治療では主に投薬治療が行われますが、実際に発毛効果を実感するまでには最低でも半年~1年ほどは期間が必要です。すぐにでも髪の毛をフサフサにしたいという場合には、植毛以外に手段は無いと言えます。
何故効果が出るまでに時間がかかるのか
AGA治療の効果を実感するまでに、何故これほどの期間が必要かと言うと、AGA治療はヘアサイクルの正常化によって薄毛を改善するためです。
ヘアサイクルとは髪の新陳代謝のことであり、大きく分けると成長期・退行期・休止期と3つの期間を繰り返しています。
成長期に髪の毛が成長し、退行期は髪の基となる毛母細胞の活動が停止し、休止期は髪の毛が抜け落ちますが、AGAの場合は通常3~5年続く成長期が極端に短くなり、髪の毛が成長できないまま退行期・休止期を迎えてしまうことで、薄毛が進行していくのです。
こうした成長期が著しく短くなってしまった状態を、投薬治療によって改善するのですが、先にも述べた通り、通常3年~5年かけて髪の毛は成長するため、効果が出るまでに時間がかかるのです。
「3年~5年だと半年とか1年じゃ全然期間が足りないじゃないか」と思われる方もいるかと思いますが、AGA治療薬の中にはヘアサイクルを正常に戻すだけでなく、毛母細胞や毛乳頭の活動を活性化させたり、血行促進をすることで急激に成長させる薬もあり、これらを用いることでより短い期間で発毛の効果が出るようにするのです。
薬を飲むタイミングが不規則で飲み忘れも多い
AGA治療は、治療薬の血中濃度を維持する必要があるため、基本的に毎日同じタイミングで服用をします。
そのため薬を飲むタイミングがバラバラであったり、飲み忘れが多かったりする場合には、効果が落ちてしまうのです。
個人輸入で手に入れたAGA治療薬を使っている
日本においてAGA治療薬は市販で購入することはできず、医師による処方が必要になりますが、インターネットで調べてみると海外サイトなどから個人輸入をすることも可能です。
しかし、海外サイトで販売されているAGA治療薬の中には偽物の薬が含まれていたり、濃度が極端に低い薬なども含まれていることがあります。
当然、それらを使っても発毛の効果は見られません。AGA治療薬は必ず専門の医療機関から購入するようにしましょう。
薄毛の原因がAGAではない
そもそも薄毛の原因がAGAでない場合、AGA治療薬を用いても発毛効果が見られないでしょう。
AGAとは男性ホルモンであるテストステロンと、還元酵素である5αリダクターゼが結合することによって生まれるジヒドロテストステロンという男性ホルモンが、アンドロゲンレセプターと呼ばれる受容体と結合し、TGF-βという脱毛因子を生み出されることによって、進行する病気です。
AGA治療薬で主に使われるフィナステリドやデュタステリドは5αリダクターゼの活動を抑制し、ジヒドロテストステロンの生成量を抑え、AGAの進行を阻止するもの。
そのため、薄毛の原因が血行不良であったり、栄養不足であったりする場合には、これらのAGA治療薬を用いても、発毛効果を実感するのは難しいでしょう。
もしオンライン診療などで、検査を受けないまま治療を勧めてしまっている場合、一度血液検査を受けて、AGAであるかどうかをチェックしましょう。
ヘアサイクルが既に終わってしまっている
先ほどご説明した、髪の新陳代謝「ヘアサイクル」は生きている上でずっと続けられる訳では無く、一生のうち20回~40回までと上限が定まっています。
そのため、長い間AGAを放置してヘアサイクルが終わってしまっている状態の場合、ヘアサイクルを正すも何もないため、AGA治療薬を服用しても意味はありません。
正常なヘアサイクルの長さであれば、一生のうちにヘアサイクルが終わることは考え辛いとされていますが、AGAの場合には成長期が極端に短くなるため、早ければ20年~30年でヘアサイクルが終わってしまうということもあります。
「AGA治療は早くするべき」と言われるのは、このことからとも言えるでしょう。
AGA治療ではどういった治療が行われるのか
昨今では、頭皮に注射を打ち栄養や成長因子を髪に送るメゾセラピー方法などのAGA治療方法もありますが、基本は投薬治療がほとんどです。
使用される薬としては、主に以下の3つが挙げられます。
- フィナステリド
- デュタステリド
- ミノキシジルタブレット
それぞれの作用など詳しく解説していきます。
フィナステリド
AGA治療について調べている際、フィンペシアやプロペシアといった薬剤名を見たことある方も多いのではないでしょうか。フィナステリドはそれらの薬の主成分であり、薬剤名としても呼ばれます。
フィナステリドは5αリダクターゼの活動を抑制することで、ジヒドロテストステロンの生成を抑え、AGAの進行を止めるというもの。
414名の日本人男性を被験者として行われた臨床試験では、2年~3年内服を継続により、78%もの人において薄毛症状の改善が見られ、他の臨床試験では5年間の服用で99.4%もの人に効果が見られました。
参考:日本皮膚科学会 – 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版
ただ、発生率こそ低いものの性欲減退などの副作用も確認されています。
デュタステリド
デュタステリドもフィナステリドと同様に5αリダクターゼの活動を抑制するAGA治療薬です。
では、フィナステリドとどういった点が違うのかと言うと、5αリダクターゼのⅠ型・Ⅱ型のどちらにも対応しているという点。
実は5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型の2種類があり、それぞれ分布が異なります。ほぼ全身の毛乳頭細胞に存在しており、Ⅱ型は主に生え際や頭頂部などに分布しているのです。
AGAの原因は主にⅡ型とも言われており、発毛効果が確認されているフィナステリドもⅡ型のみ抑制する薬です。
しかし、Ⅰ型とⅡ型の両方を抑制することができるデュタステリドは、フィナステリドよりも高い発毛効果が見られると臨床試験の結果で分かっています。
参考:日本皮膚科学会 – 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版
ただ、デュタステリドにもフィナステリドと同様の性欲減退などの副作用が見られており、その発生率は約5%とフィナステリドよりも約5倍ほどの数値になります。
ミノキシジルタブレット
「ミノキシジル配合」と記載された発毛剤を薬局などで目にした事がある方もいらっしゃるかと思います。ミノキシジルタブレットは、その名の通りミノキシジル成分がタブレット錠になっている薬剤です。
ミノキシジルはフィナステリド・デュタステリドと違って、5αリダクターゼの抑制をする成分ではありません。ミノキシジルは髪の毛の基となる毛母細胞や毛乳頭細胞の活動を活性化させる上、血管を広げて血行促進をすることで、発毛を促す成分です。
フィナステリドやデュタステリドが「守りの薬」と言われる中、ミノキシジルタブレットは「攻めの薬」とも呼ばれています。
元々は高血圧患者に対して使用する降圧剤でしたが、副作用で多毛症が見られたため、AGA治療にも使われるようになりました。
しかし、血管を広げることから動悸や息切れなどの副作用も確認されており、循環器に関係する持病がある方などは服用を避けるようにしましょう。
最後に
今回はAGA治療による効果を実感できない場合の原因や特徴について解説いたしました。
正しい治療方法を行えば、ほとんどの方に薄毛改善が見られるAGA。必ず医師の指示に従って、治療を進めるようにしましょう。