- 「頭や髪の毛が何だか臭い…」
- 「毎日洗髪をしているのに頭皮が臭ってしまう…」
この記事を読まれている方は、このような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では頭が臭ってしまう原因から対策方法まで解説いたします。
最後には頭の臭いに関するよくある質問についてもまとめているので、ぜひチェックしてみてください。
目次
頭が臭ってしまう原因
頭が臭ってしまう原因としては、主に以下の4つが挙げられます。
- 皮脂
- 汗
- 蒸れ
- 加齢によるラクトンの減少
それぞれ詳しく解説していきます。
皮脂
頭が臭う原因の大半は皮脂によるものです。
皮脂は肌をコーティングして水分の蒸発を防ぐための役割を持つ分泌物。分泌されたばかりの皮脂に臭いはありません。しかし、分泌されてから時間が経過すると、皮膚にいる常在菌によって、皮脂の成分であるタンパク質や脂質などの成分が分解・酸化され、臭いのあるガス(揮発性成分)を発するようになるのです。
そのため、皮脂分泌量が多い場合には、比例してガスを発する量も増えるため、脂性肌の方などは、特に臭いを強く感じることがあります。
また、頭皮は顔と比べて、約2倍もの皮脂腺があるため、他の部位よりも臭いが気になるのです。
汗
皮脂に並んで、汗も頭が臭くなる原因の一つです。
「汗臭い」なんて言葉がありますが、基本的には汗そのものに臭いはありません。皮脂と同様に、皮膚にいる常在菌によって汗に含まれる物質が分解・酸化し、臭いのあるガスを発するようになります。
汗腺が衰えている
しかし、体の状態によっては汗そのものに臭いを含む場合があります。一つ目の原因としては、汗腺が衰えていることが挙げられます。
汗腺とは汗を生成・分泌する器官のこと。汗腺の「ろ過機能」によって汗に含まれる様々な成分が取り除かれた状態で汗が分泌されますが、汗腺が衰えていると、ろ過機能が十分に働かず、さまざまな成分を含んだ汗が分泌され、これが臭いの原因となります。
汗腺が衰える原因にはさまざまなことが挙げられますが、長い間、汗をかかないことで汗腺が衰えるとされています。具体的には冷房の効いた部屋に長時間いたり、運動不足などが挙げられるでしょう。
アポクリン腺の数が多いと臭い汗が多く出る
汗そのものが臭い場合における、二つ目の原因としてはアポクリン腺の数が挙げられます。
汗腺にはアポクリン腺とエクリン腺の2種類があり、エクリン腺によって分泌される汗は無臭ですが、アポクリン腺から分泌される汗には少し臭いがあります。
アポクリン腺はワキの下や乳首、下腹部などに多く分布されますが、これらの部位の他にも存在します。そのため、頭皮にアポクリン腺が多い場合には、頭皮が臭う原因となってしまうのです。
また、分布の違いについては後天的なものではなく、生まれつきの体質によって左右されます。
蒸れ
頭皮が蒸れてしまうと、皮膚にいる常在菌が異常繁殖してしまうことで、先に述べた皮脂や汗の分解・酸化が活発になり、臭いを発するようになります。
頭皮が蒸れてしまう原因としては、髪の毛が濡れた状態で過ごすことや、帽子をかぶったりすることが挙げられます。
頭の臭いを解消する対策方法
頭の臭いを解消する対策方法としては以下の4点が挙げられます。
- シャンプーを使ってしっかり洗髪する
- 洗髪後はドライヤーで十分に乾かす
- 糖質を摂りすぎないようにする
- 適度に運動をする
それぞれ詳しく解説していきます。
シャンプーを使ってしっかり洗髪する
昨今では、お湯だけで洗髪する「湯シャン」が一部の方には好まれていますが、お湯だけでは十分に皮脂を洗い流すことができません。臭いが気になる方は、やはりシャンプーを使った洗髪をするべきでしょう。
しかし、場合によってはシャンプーによって必要な皮脂までも落とし過ぎてしまい、頭皮が乾燥し、かえって皮脂分泌を招いてしまうこともあります。特に乾燥性のフケが出る方などは、注意が必要です。
シャンプーをしても頭皮の臭いが気になるという場合には、頭皮の保湿ローションなどを使い、頭皮を保湿するようにしましょう。市販品などでも問題ありません。
洗髪後はドライヤーで十分に乾かす
洗髪後はドライヤーで十分に乾かしてから、過ごすようにしましょう。先にも述べた通り、頭皮が濡れている状態で椅子にもたれたり、枕で寝たりすると、頭皮が蒸れて常在菌の繁殖を招き、悪臭が出やすくなります。
また、髪の毛が濡れている状態だとキューティクルが開いた状態になり、髪の毛内部の水分が蒸発し、乾燥やパサつきの原因にもなります。
必ず、ドライヤーでしっかりと乾かすようにしましょう。
糖質を摂り過ぎないようにする
糖質を摂りすぎると、皮脂の分泌量が増えてしまいます。糖質摂取量の適正値は以下の計算式で導き出すことができます。
標準体重(kg)×活動量(kcal)×0.6÷4
※標準体重=身長(m)×身長(m)×22
※活動量の数値 – 軽い25~30 普通30~35 重い35~
例えば身長が170cmで活動量が普通である場合には、標準体重が1.7×1.7×22=63.58であるため、63.58×30×0.6÷4=286.11となります。この数値を大幅に超えてしまうようであれば、食生活を見直す必要ががります。
また、糖質の代謝を高めるためにビタミンB1を摂取すると尚良いでしょう。豚肉やレバー、豆類などに含まれています。他にもビタミンCを摂ることで皮脂の分泌量を抑えることもできるため、マルチビタミン剤などのサプリメントも併用してみてはいかがでしょうか。
適度に運動をする
生活の中で汗をかく機会が少ないと、汗腺が衰えてしまう可能性があります。先にも述べた通り、汗腺が衰えてしまうと、ろ過機能が十分に働かず、さまざまな成分を含んだ汗を分泌するようになってしまうのです。
有酸素運動・無酸素運動のどちらでも構いません。生活の中に運動をする習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか。また、運動が苦手という方はサウナなどでも構いません。
頭の臭いに関するよくある質問
最後に頭皮の臭いに関するよくある質問について、まとめて回答いたします。
Q. 毎日洗っているのに頭が臭いのは何故ですか?
頭皮の皮脂分泌量が多いか、アポクリン腺の量が多いことが考えられます。
頭皮に限らず肌が乾燥しやすかったり、ベタつきやすい場合には皮脂の分泌量が多いと考えられます。皮脂の分泌量が多い原因としては、さまざまなことが挙げられますが、以下のことを試してみてください。
- 頭皮用の保湿ローションを使う
- ビタミンC・ビタミンB1のサプリメントを摂る
- 糖質の摂取量を減らす
- 睡眠を十分に摂る(6時間~8時間)
アポクリン腺の量が多い場合には、病院での治療の他、根本的な解決方法は今のところありません。一時的にでも臭いを抑える方法としては、臭いを抑制する成分が含まれたヘアミストを使うのが現実的でしょう。
Q. 一時的にでも頭の匂いを抑える方法はありますか?
ヘアミストの使用を推奨します。
Q. 頭が臭くなってしまう病気などはありますか?
脂漏性皮膚炎が挙げられるでしょう。脂漏性皮膚炎は皮脂の過剰分泌によって、皮膚が炎症を起こしてしまう病気です。
頭の臭いに加えて、頭皮が赤く腫れていたり、かゆみを伴う場合には脂漏性皮膚炎である可能性も考えられるため、一度医師による診察を受けた方が良いでしょう。
まとめ
今回は頭の臭いに関する原因と対策方法について解説いたしました。本記事の重要なポイントとしては以下の5点になります。
- 頭が臭くなる主な原因は皮脂・汗・蒸れの3つ
- 洗髪時にはシャンプーを用いてしっかり皮脂を洗い流すこと
- 洗髪後には十分に髪の毛を乾かすこと
- 糖質を摂りすぎないこと
- 汗をかく習慣をつけること
解説した対策方法を是非、試してみてくださいね。