- 「ヘアカラーをしすぎると薄毛になるって本当?」
- 「AGAとヘアカラーって何か関係あるのかな・・・」
- 「ヘアカラーをすると頭皮にどんな影響があるの?」
この記事を読まれている方は、このような悩みや疑問を抱えているのではないでしょうか。そこで本記事ではヘアカラーと薄毛の関係性について解説いたします。
ヘアカラーを行う際に注意するべきことや、よくある質問についてもまとめていますので、ぜひ最後までお目通しください。
目次
カラーリングの種類
髪の毛の色を変える方法は、ヘアカラーの他にもさまざまな種類があり、それらを一括りでカラーリングと称します。
カラーリングの種類としては、主に以下の5種類が挙げられます。
- ヘアカラー
- ブリーチ
- ヘアマニキュア
- カラートリートメント
- ヘアマスカラ
それぞれ詳しく解説していきます。
ヘアカラー(永久染毛剤)
カラーリングの中でも、最もポピュラーなものがヘアカラー。カラー剤を髪の毛に塗布し、髪の毛の内部に染料を浸透させていく方法を指します。
カラー剤は基本的に染料(1剤)と過酸化水素(2剤)を混ぜて作られており、過酸化水素によってメラニンを脱色し、染料が髪の内部で結合して発色します。
美容院でヘアカラーを行う際には、髪それぞれの状態に沿って、染料と過酸化水素のバランスが考えられます。過酸化水素は1.5%~6%の濃度で用いられるのですが、市販のヘアカラーの場合には、誰が使用してもしっかり染まるように6%の最大濃度で配合されていることが、ほとんど。
そのため、市販のヘアカラー剤は傷みやすいと言われているのです。
ブリーチ
ブリーチは髪に含まれているメラニン色素を分解し、髪の毛の色を明るくするもの。髪の毛に使用される薬剤の中では、刺激がかなり強く、使用している際に頭皮がヒリヒリしたり感じる方も多くいます。
ヘアマニキュア(半永久染毛料)
ヘアマニキュアは、髪の毛の表面に色素を吸着させるカラーリング剤です。
くまでも髪の毛の外側のみを染色するため、ヘアカラーと比べて色の持ちが悪い点がデメリットとして挙げられますが、脱色を行わないため、ダメージを抑えることができます。
そのため、白髪染めに使われることが多く、カラーリングの他にも髪の毛の表面をコーティングすることでツヤやハリなどを与えることもできるのが特徴的です。
カラートリートメント
カラートリートメントは、染料の入ったトリートメントのことを指し、数日間連続して使用することで徐々に色素を吸着させていきます。
染まり方はヘアマニキュアと同じく、髪の表面に留まりますが、ヘアマニキュアよりも染色効果が弱いものが多い一方、髪へのダメージも最小限に抑えられるメリットがあります。
ヘアマスカラ(一時染毛料)
ヘアマスカラは髪の表面に着色剤をつけ、発色させるものです。シャンプーで洗い流すと落ちるため、一時染毛料などと呼ばれます。
カラー剤の中では髪に対するダメージを最小限に抑えられるものの、あくまでも一時的なものに留まります。そのため、一時的に髪の毛を暗くしないといけないシーンや、白髪を少しだけ隠したいシーンなどに活用されるケースがほとんどです。
ヘアカラーのしすぎで薄毛になる可能性はある
結論から言うと、ヘアカラーをしすぎることで薄毛になる可能性はあります。
ヘアカラーやブリーチなど過酸化水素を用いて髪の脱色を行うカラーリング方法については、髪に対してダメージを与えます。
しかし、髪の毛は細胞の分裂や増殖などを終えた「死滅細胞」によって形成されているため、いくら髪にダメージを与えたとしても、その後に生えてくる髪の毛に対して影響を与えることはないのです。
では、何故ヘアカラーをしすぎることで薄毛になる可能性があるのでしょうか。
主な理由としては、以下の2つが挙げられます。
- 頭皮環境の悪化
- 髪のダメージによるボリュームダウン
それぞれ詳しく解説していきます。
頭皮環境の悪化
髪の毛を綺麗に染め上げるには、根本近くにも薬剤を塗布する必要があるため、頭皮にも薬剤が付着します。それによって、頭皮にダメージが及び、頭皮環境を悪化させる可能性があります。
ヘアカラーによって引き起こされる頭皮環境が悪化する内容としては、頭皮の乾燥や炎症、それに伴う過剰な皮脂分泌などが挙げられます。
頭皮が乾燥・炎症を起こすと角質が重層化してしまう
頭皮が乾燥・炎症を起こすと、皮膚は外的刺激から自衛するために、肌のターンオーバーを急速に進めるようになります。
ターンオーバーが急速に進むと、古い角質層が剥がれないまま、新たに作られた未成熟な角質層が重なっていき、重層化を起こします。すると、毛穴を詰まらせてしまったり、毛根の環境に影響を与えてしまったりと、髪に対しても様々なトラブルが起き、抜け毛が増加してしまう可能性があるのです。
また、皮膚が乾燥している状態の場合、頭皮はバリア機能を保つために皮脂の分泌量を増やします。これによっても、毛穴が詰まってしまい、髪が十分に成長できず、抜け毛を増加させてしまう可能性があります。
カラーリングをした後に頭皮が痒かったり、フケが多い場合などは頭皮環境が悪化している恐れがあるため、注意が必要です。
髪へのダメージによるボリュームダウン
ヘアカラーやブリーチ等によって、髪にダメージが蓄積すると、髪の毛は細くなりハリやコシも失います。これによって、髪の毛の密度が減り、髪の毛がペタッとしてしまうことで、毛量は変わっていないにも関わらず、薄毛のように見えることがあるでしょう。
しかし、先ほども述べたように既に生えている髪の毛のダメージは、新たに生えてくる髪の毛に対して影響はありません。そのため、あくまでも一時的に薄毛のように見えるだけというだけで、抜け毛が増加すると言ったことはないでしょう。
ヘアカラーがAGAの発症に対して影響を与えることはない
今や3人に1人が発症していると言われている、AGA(男性型脱毛症)ですがヘアカラーをすることで、AGAが発症してしまうことはありません。
AGAは男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)が5αリダクターゼと呼ばれる還元酵素と結合し、脱毛因子を生み出すことによって、引き起こる脱毛症です。
ジヒドロテストステロンは男らしい身体を作るためのホルモンであるため、AGAは誰しもが発症する恐れがあり、発症するタイミングや進行スピードについては、脱毛因子を受け取るアンドロゲンレセプターと呼ばれる受容体の量などによって変わるため、遺伝などの先天的要因が大きいとされています。
そのため、ヘアカラーによって頭皮環境や髪にダメージが与えられたとしても、AGA発症には関係ないのです。
ただ、先にも述べたように頭皮環境の悪化によって、進行を早めてしまうという恐れはある点だけ、注意が必要です。
ヘアカラーをする際に注意するべきこと
ヘアカラーをする際には、以下の2つを行うようにしましょう。
- 美容院や理容院で必ず行う
- 育毛剤を使って頭皮の保湿ケアを行う
それぞれ詳しく解説していきます。
美容院や理容院で必ず行う
市販のカラー剤は、脱色の為に用いられる過酸化水素の濃度が基本的に最大値の6%が採用されています。そのため、髪や頭皮に対するダメージも避けることはできません。
しかし、美容院や理容院では、薬剤のバランスを髪質や髪色に応じて調整しているため、なるべく過酸化水素の濃度を下げたものでカラーリングをすることができます。
他にも、なるべく頭皮に付着しないように付けられるため、そういった点においても頭皮へのダメージを比較的抑えることができるのです。
そのため、カラーリングをする際には美容院や理容院で行うようにしましょう。
育毛剤を使って頭皮の保湿ケアを行う
ヘアカラーをした際には、頭皮にもダメージが与えられてしまっていることが多くあります。先にも述べた通り、頭皮が乾燥してしまったり、炎症することで抜け毛が増加してしまうのです。
そのため、育毛剤を使って頭皮の保湿ケアを行うようにしましょう。多くの育毛剤には保湿成分や抗炎症作用を持つ成分が含まれており、頭皮環境を改善してくれます。
ヘアカラーと薄毛に関連するよくある質問
最後にヘアカラーに関するよくある質問について回答いたします。
Q. 一度ダメージを受けてしまった髪は元に戻ることはないのでしょうか?
髪の毛は死滅細胞によって形成されているため、ダメージを受けても再生する能力がありません。そのため、一度ダメージを受けた髪が元通りになることはないでしょう。
しかし、一時的ではあるもののトリートメントやヘアマスクを使用することで、髪のハリやコシを改善することはできます。
最近では髪の主成分であるケラチン(タンパク質の一種)が配合されたトリートメントなどもあり、髪質改善の効果が期待できます。
Q. 髪を染めたら薄くなった気がするのですが何故でしょうか?
頭皮環境の悪化によって抜け毛が増加しているか、髪がダメージによって細くなったかのどちらかが挙げられます。
まとめ
今回はヘアカラーと薄毛の関係について解説しました。本記事で重要なポイントは以下の3つです。
- ヘアカラーやブリーチなど過酸化水素が含まれるカラーリング方法は髪や頭皮にダメージを与える
- 頭皮がダメージを受けることで頭皮環境が悪化し、抜け毛を増加させる可能性がある
- ヘアカラーによってAGAの発症を引き起こすことはないが、症状を進行させてしまう恐れはある