この記事を読まれている方は、このような悩みを抱えているかと思います。
- 「抜け毛予防って何をすればいいの?」
- 「そもそも抜け毛の原因って何?」
抜け毛にはさまざまな原因があり、その原因によって予防方法なども変わってきます。本記事では抜け毛の原因をはじめ、すぐ実践できる抜け毛の予防方法について解説いたします。ぜひ最後までお目通しください。
目次
危険な抜け毛の特徴
髪の毛は通常1日に約50~100本抜けると言われています。想像よりも多いと感じる方も多いと思いますが、これぐらいの本数の場合には、ほとんど抜け毛を意識される方はいません。
枕に何十本も毛が付着していたり、排水溝が早く詰まったりする場合には1日100本以上の毛が抜けていると考えられますが、その本数を数えるのも至難の業です。
ただ、抜け毛の状態を見れば、正常な抜け毛であるか危険な抜け毛であるかを判断することができます。
危険な抜け毛の特徴は主に以下の3点です。
- 毛が細く短い
- 毛根部分が黒い
- 毛根に膨らみがない
それぞれ詳しく解説していきます。
毛が細く短い
抜け毛が自身の髪の長さよりも極端に短く細い場合には、異常な抜け毛であることを疑った方が良いでしょう。
髪の毛は3年~5年ほどの成長期を経て、数か月ほどの脱毛期に移り変わり毛が抜け落ちます。抜け毛が短く細い場合には、この成長期の際に何らかの問題で十分に成長できていなかったり、AGA(男性型脱毛症)の影響で成長期が極端に短くなっている可能性が高いと考えられます。
毛根部分が黒い
十分に成長し切って抜けた毛は、毛根部分に「毛根鞘(もうこんしょう」と呼ばれる白い半透明の膜が付着しています。これは髪の毛への栄養供給が終わり、メラニン色素の生成が終わったがゆえに白くなるのです。
しかし、十分に成長し切る前に抜けた毛には毛根鞘が付着しておらず、黒い状態になります。もし抜け毛の毛根部分が黒いままであれば、異常な抜け毛であることを疑った方が良いでしょう。
毛根にふくらみが無い
健康的な髪の場合、毛根部分が膨らんでおりマッチの様な形になっています。しかし、他の項目と同様に髪の毛が十分に成長し切れていない場合は毛根が細かったり、中には全くなかったりすることもあります。
抜け毛の原因
これまで危険な状態の抜け毛について解説させていただきました。ここからは、何故このような抜け毛が起こるのか、原因の点について解説していきます。
危険な抜け毛が起きている主な原因としては、大きく以下の3点が挙げられます。
- AGA(男性型脱毛症)
- 血行不良
- 栄養不足
それぞれ詳しく解説していきます。
AGA(男性型脱毛症)
一度ぐらいはAGAという言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。AGAとは「Androgenetic Alopecia」の略称で、男性型脱毛症とも呼ばれます。
AGAは、髪の毛の成長期が極端に短くなることで薄毛が進行する病気です。生え際や頭頂部の髪の毛が薄くなっていく特徴があります。
AGAになるとなぜ薄毛になるのか
AGAを発症している方の体の中でどのようなことが起こっているかと言うと、ジヒドロテストステロン(以下、DHT)と呼ばれる男性ホルモンが髪の毛の成長を阻害しています。
DHTはテストステロンと呼ばれる男性ホルモンと5αリダクターゼという還元酵素が結びつくことで、生成される男性ホルモンです。
DHTは男性らしい身体を作るために必要な男性ホルモンのため、健康には必要不可欠ではあるものの、髪の毛にとっては天敵。DHTは髪の毛の成長において重要な役割を持つ毛乳頭(もうにゅうとう)と呼ばれる細胞に入り、髪の毛の成長を阻害します。
毛乳頭がDHTを取り込める量は、人によってさまざまであり、遺伝がかなり影響していると言われています。よく「薄毛は遺伝」という話を聞かれるかと思いますが、それはこのDHTを取り込める量の部分が大きく関係しているのです。
血行不良
髪の毛が成長するための栄養素は、血液によって運ばれます。そのため、血行不良になると頭皮を巡る血液の量が減り、髪の毛へ十分な栄養が行きわたらなくなってしまうのです。
血行不良が起きる原因には生活習慣が大きく影響しており、以下のようなことが挙げられます。
- 運動不足
- 脂質の多い食生活
- 精神的ストレス
- 喫煙
- 水分不足
- 睡眠不足
血行不良になると髪の毛の成長に影響を及ぼす他に、肌トラブルが起きたり、体がむくんだりとさまざまな悪影響を及ぼします。
栄養不足
髪の毛は主にケラチンと呼ばれる数種類のアミノ酸が結合してできるタンパク質によって作られています。また、ケラチンを合成する際に亜鉛が必要になったりと髪の毛の成長には、多くの栄養が必要です。
これらの栄養素の中には体内で作れないものもあり、食事やサプリメントなどで補給する必要があります。そのため、食生活の乱れなどによって十分に栄養が摂れないと髪の成長にも影響を及ぼしてしまうのです。
髪の成長にあたって必要な栄養素については後述いたします。
抜け毛の予防方法
抜け毛の原因について大きく3つ解説させていただいたところで、これらの原因に沿った予防方法について解説いたします。
抜け毛の予防方法としては以下の5点です。
- バランスの良い食生活を心がける
- 頭皮マッサージを行う
- 湯船に浸かる
- 育毛剤を使う
- AGA治療薬を使う
それぞれ詳しく解説していきます。
バランスの良い食生活を心がける
先に述べた通り、髪の毛は数種類のアミノ酸が結合して作られるタンパク質から作られています。また、それらを作り出す際などにもビタミンや亜鉛などの栄養素が必要となります。そのため、食生活が偏っていると栄養不足になることも。
髪の毛の成長に必要な栄養素とそれらを多く含む食べ物、一日の摂取量目安についてまとめましたので、ぜひご参考にしてみてください。
種類 | 詳細 | 1日の摂取量目安 | 多く含む食べ物 |
---|---|---|---|
タンパク質(アミノ酸を多く含むもの) | 髪の毛の基となる栄養素です。 | 60g ※18歳以上の場合 | 牛肉(赤身)・豚肉(赤身)・ラム肉・まぐろ赤身・かつお・ぶり・さけ・卵他 |
亜鉛 | ケラチンを生成する際に必要な栄養素です。 | 11g ※18歳~74歳の場合 | 牡蠣・いわし・豚のレバー・牛のもも肉・焼きのり他 |
ヨウ素 | ケラチンの生成を促します。 | 0.13mg | 昆布・わかめ・のり・ひじき他 |
ビタミンA | 頭皮環境の健康をサポートします。 | 800~900㎍ ※年齢によって変動 | レバー・にんじん・小松菜・ほうれん草他 |
ビタミンB6 | ケラチンの生成を促します。 | 1.4mg ※18歳~74歳の場合 | かつお・さば・いわし・鮭・玄米他 |
ビタミンE | 血行促進をします。 | 750~850mg ※年齢によって変動 | アーモンド・ドライトマト・ヘーゼルナッツ・落花生他 |
食事管理アプリなどを使えば、食事から摂取した栄養の量なども簡単に分かるため、ぜひ取り入れてみてください。
また、サプリメントなどを使用して栄養を摂っても構いません。
頭皮マッサージを行う
頭皮マッサージをすることで、頭皮の血行を促進することができます。シャンプーの時などに頭皮全体を満遍なく揉んだり押したりしてマッサージをするといいでしょう。
また、頭皮マッサージは長期間繰り返し行いましょう。。1回行うだけでは、マッサージ直後の血流量は増えるものの、徐々に元の血流量へと減少します。長期間繰り返し行うことで定常の血流量を増やすことができます。
湯船に浸かる
お風呂はシャワーのみという方も多くいらっしゃいますが、湯船に浸かることで血行促進が期待できます。
湯船に浸かり体が温まることで、血管が広がり血液の流れが良くなります。40℃前後のお湯に10分~20分ほど浸かることで効果が期待できるでしょう。
育毛剤を使う
育毛剤を利用するのも抜け毛予防に有効的な手段です。
育毛剤の種類によって期待できる効果は異なりますが、ほとんどの育毛剤には血行促進効果や頭皮環境を整えてくれる成分が含まれています。
また、中には先ほど解説した5αリダクターゼの活動を抑制するような成分を含んでいるものもあり、AGAを発症している方にも効果的です。
AGA治療薬を使う
先ほど解説した通り、AGAの原因はDHTによるものです。抜け毛の原因がAGAの場合には、いくら血行を改善したところで予防には繋がりません。AGAの場合にはやはり薬を使うのが効果的です。
AGA治療薬には、大きく分けて以下3種類の薬があります。
- フィナステリド
- デュタステリド
- ミノキシジル(外用薬・内用薬)
フィナステリドとデュタステリドは5αリダクターゼの活動を抑制する効果があり、ミノキシジルは毛乳頭や毛母細胞の活動を活性化させ発毛を促進する効果があります。
海外の通販サイトなどで個人輸入をすることもできますが、必ず医療機関で処方してもらうようにしましょう。いずれの薬も副作用があり、中でもミノキシジルについては動悸・息切れなどが起こることがあります。
まとめ
今回は抜け毛の原因と予防方法について解説させていただきました。本記事の重要なポイントは以下の4つです。
- 抜け落ちた毛の状態で正常か異常か判断できる
- 抜け毛の主な原因はAGA・血行不良・栄養不足
- 抜け毛の対策方法は十分な栄養補給と血行促進
- AGAを発症している場合には治療薬を使うのが効果的
まずはご自身が始められる予防方法から、ぜひ取り組んでみてください。