若い学生でもAGAになるって本当?原因や対策方法について解説します

  • 「まだ若いのに髪の毛が薄くなってきたけど、AGAなのかな」
  • 「髪の毛が薄くなってきたけど、どうすれば治せるんだろう」

この記事を読まれている方は、このような悩みを抱えているのではないでしょうか。そこで本記事では若い方がAGAになる可能性や、その他の薄毛の原因、対策方法まで解説いたします。

ぜひ最後までお目通し下さい。

若くてもAGAになる可能性は十分にある

例え、10代~20代の方でもAGA(男性型脱毛症)になる可能性は十分にあります。何故ならばAGAの原因である男性ホルモンは思春期から分泌量が急激に増えるためです。

AGAが起こる原因は主にDHT(ジヒドロテストステロン)と呼ばれる男性ホルモンが挙げられます。

男性ホルモンであるテストステロンと5αリダクターゼと呼ばれる還元酵素が結びつき、DHTが生成されます。そしてDHTがアンドロゲンレセプターと呼ばれる受容体に取り込まれることで、脱毛因子であるTGF-βが生まれ、毛母細胞・毛乳頭の働きが抑制されてしまった結果、髪の成長期が極端に短くなり、薄毛になるのです。

男性ホルモンは生まれた時から体内で分泌されていますが、男性の場合は思春期を迎えると急激に分泌量が増加し、20代~30代でピークを迎えます。

そのため、10代~20代の学生の場合においてもAGAが起こる可能性は十分にあるのです。実際にAGA発症者の割合のうち、約10%が20代というデータもあります。

若ハゲになる原因

10代~20代で薄毛になることを、いわゆる「若ハゲ」と呼びますが、若ハゲになる原因はAGAだけではありません。薄毛になる原因としては、主に以下の3点が挙げられます。

  • 血行不良
  • 食生活の乱れ
  • 睡眠不足
  • 染髪・整髪剤などによる頭皮環境の悪化

それぞれ詳しく解説していきます。

血行不良

髪の毛が成長するための栄養は血によって頭皮まで運ばれてきて、髪の基となる毛母細胞を生成する毛乳頭へと渡されます。

そのため、血行不良によって血液の流れが悪くなると頭皮へ栄養が十分に行きわたらずに、髪の毛が十分に成長できなくなってしまうのです。また、血行不良になると肩こりや冷え性、むくみなど様々な症状も起きてしまいます。

血行不良になる原因にはさまざまなことが挙げられますが、いずれも生活習慣と紐づいていることがほとんどです。具体的には

  • 偏った食生活
  • 運動不足
  • ストレス
  • 睡眠不足
  • 喫煙

などが挙げられます。

食生活の乱れ

髪の毛の成長には栄養がかかせません。

髪の毛の8割~9割はケラチンと呼ばれる18種類ものアミノ酸が結合したタンパク質から作られており、ケラチンを生成するためにはアミノ酸を豊富に含むタンパク質はもちろんのこと、ビタミン類や亜鉛、ヨードなど、さまざまな栄養素が必要になります。

そのため、インスタントラーメンやハンバーガーなど、糖質や脂質ばかり含まれているジャンクフードばかり食べていると、必要な栄養が補給されず、髪の毛はどんどん痩せて細くなってしまいます。

また、糖質を摂りすぎると皮脂が過剰分泌する原因にもなり、皮脂が過剰分泌することで、毛穴が詰まってしまったり、脂漏性皮膚炎という炎症を引き起こすこともあるのです。

睡眠不足

髪の毛の基となる細胞は毛母細胞と呼ばれ、毛母細胞に指示を出したり栄養を渡したりする組織を毛乳頭と呼びます。これらの細胞群が活性化するためには栄養はもちろんのこと、成長ホルモンがかかせません。

男性の場合、成長ホルモンの約6割は睡眠中に分泌されており、睡眠不足が続いてしまうと、成長ホルモンが足りなくなってしまい、その結果、毛母細胞・毛乳頭の活動が弱まることで薄毛が進行します。

また、成長ホルモンの分泌には長さだけでなく睡眠の質も関係しており、いかに深い睡眠であるかもポイントです。激しい騒音が聞こえる環境や暑すぎたり寒すぎたりする環境で寝ると、睡眠が浅くなってしまいます。

染髪・整髪剤などによる頭皮環境の悪化

若い方は髪の毛を染めたり、整髪剤を使用したりする機会も多いことでしょう。しかし、それらの行為が頭皮環境を悪化させ、薄毛の原因となってしまうこともあります。

特にブリーチなど刺激の強い薬剤を使うと、頭皮が炎症を起こす可能性があるだけでなく、毛乳頭と繋がっている毛根部にもダメージを与えてしまい、髪の毛の健康状態が著しく悪化します。実際にブリーチをしている最中にヒリつきを感じる方も多いのではないでしょうか。

また、整髪剤については皮膚との相性が悪いと炎症を起こす可能性がある他、十分に洗い流さないと毛穴が詰まり、髪の毛の成長を阻害してしまうことがあるのです。

若ハゲは早期に対策すれば改善できる

若ハゲは早期に対策をすれば改善することができます。それは、まだ毛根の寿命があるためです。

髪の毛は永久に伸び続ける訳では無く、一定の期間は成長をし、一定の期間は成長が止まり、一定の期間は脱毛したりと成長と脱毛を繰り返しています。このサイクルのことをヘアサイクル呼びますが、一生のうちに行われるヘアサイクルの回数には上限があり、20回~40回程度と言われています。

薄毛になる原因はさまざまですが、AGAをはじめに先にご紹介した原因などによって起こる薄毛は、すべて成長期が極端に短くなってしまっているために起こっているのです。

そのため、薄毛の状態を放置し続けるとヘアサイクルが短期間で繰り替えされ、取返しのつかない状態になってしまいます

しかし、若いうちであれば、まだヘアサイクルが行われる状態が見込めるため、十分改善できるという訳です。

AGAが完治するということはない

適切な対策を行えば薄毛は改善できますが、AGAは完治するということはありません。

AGAは進行性の病気のため、一度発症すると完治することは無く、AGA治療薬を用いることで一時的に髪の毛を元の量に近づけることはできるものの、薬の服用を止めると、また抜け毛が増えはじめ、薄毛になります。

そのため、AGAの方が髪の毛を維持するためにはAGA治療薬を一生服用する必要があるのです。

若ハゲの対策方法

ここからは若ハゲを改善するための方法を、以下の4つご紹介させていただきます。

  • AGA治療を受ける
  • 育毛剤を使用する
  • 生活習慣を見直す
  • 頭皮マッサージを行う

それぞれ詳しく解説していきます。

AGA治療を受ける

薄毛の原因がAGAである場合、AGA治療を受けるのが最も薄毛対策に効果的であると言えるでしょう。治療と聞くとハードルが高く聞こえますが、主な治療内容としては内服薬を用いたものがほとんどです。

治療に使用される薬剤としてはフィナステリド・デュタステリド・ミノキシジルタブレット(又は外用薬)の3種類。フィナステリドとデュタステリドにはDHTの基となる5αリダクターゼの活動を抑制し、ミノキシジルタブレットは毛母細胞・毛乳頭の活性化と血行促進の効果があります。

母方の家系に薄毛の人がいる場合など、AGAの疑いがある場合には一度クリニックで診察を受けてみると良いでしょう。

育毛剤・発毛剤を使用する

育毛剤は頭皮環境の改善および抜け毛の防止効果があります。具体的には血行促進効果や保湿効果などが挙げられ、育毛剤は「これ以上、髪の毛を減らしたくない」という方におすすめの対策方法です。

逆に「髪の毛を増やしたい」という場合には発毛剤を使用する必要があります。育毛剤には直接的に発毛を促進させる効果のある成分が含まれておらず、それらの成分が配合されたものは発毛剤という扱いになるのです。

発毛剤には厚生労働省にも効果が証明されているミノキシジルが配合されており、先に述べた通り、毛母細胞・毛乳頭の活性化と血行促進の効果によって、発毛が期待できます。

育毛剤と発毛剤のどちらもドラッグストアで購入ができるので、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

生活習慣を見直す

原因の章でも述べた通り、若ハゲの原因には、栄養不足や睡眠不足などさまざまな生活習慣が大きく関係しています。そのため、薄毛に悩みはじめたら、まずは生活習慣の見直しから行いましょう。

実践する内容としては、主に以下の3つが挙げられます。

  • 睡眠を改善する
  • 食生活を改善する
  • 適度な運動を行う

それぞれ詳しく解説していきます。

睡眠を改善する

先にも述べた通り、髪の毛の基となる毛母細胞の増殖には成長ホルモンがかかせません。そして、成長ホルモンを十分に分泌させるためには、睡眠の長さと質が重要です。

適切な睡眠の長さは人によって異なり、実は未だに十分な研究データはありません。ただ、厚生労働省が発表している「健康づくりのための睡眠指針」では6時間~8時間ほどを目安としている上、成長ホルモンの分泌が落ち着く頃は入眠から6時間経過したあたりのため、6時間~8時間ほどの睡眠を取ればよいでしょう。

また、成長ホルモンの分泌には睡眠の長さだけではなく、睡眠の質も大きく関係しています。成長ホルモンの分泌量は入眠後90分後にピークを迎え、この時にいかに深い睡眠であるかが重要です。

睡眠の質を改善する方法としては

  • 入眠前に液晶を見ない(スマートフォンやパソコン、テレビ等)
  • 入眠3時間前の間に激しい運動を行わない
  • 静かな空間を作る
  • 十分に暗い空間を作る
  • 入眠前に入浴をし副交感神経を優位にさせる

などが挙げられます。

食生活を改善する

髪の毛の成長にはさまざまな栄養がかかせません。そのため、インスタントラーメンやハンバーガーなどのジャンクフードばかり食べていては髪の毛が十分に成長することができません。食生活を改善し、髪の毛に必要な栄養素を意識的に摂る必要があります。

特に取り入れるべき栄養素は以下の7種類です。

栄養素詳細
タンパク質髪の毛の基となる栄養素です。
髪の毛の成分は8割~9割はケラチンというタンパク質で生成されています。
鶏肉や牛肉、卵などからアミノ酸が豊富なタンパク質を摂取することができます。
システインシステインはアミノ酸の一種です。
ケラチンは18種類のアミノ酸から生成されるタンパク質ですが
最も含有率の高いアミノ酸がシステインです。
タンパク質の中に含まれているため、鶏肉や牛肉、卵などから摂取ができます。
メオチニンメオチニンはアミノ酸の一種です。
システインを合成するためのアミノ酸である上、ケラチンに合成されているアミノ酸の一種でもあります。
タンパク質の中に含まれているため、鶏肉や牛肉、卵などから摂取ができます。
亜鉛亜鉛はミネラルの一種です。
亜鉛はケラチンの合成を促進させる効果を持つ他、AGAの原因でもある5αリダクターゼを抑制する効果も持ちます。
牡蠣や豚レバー、牛肉の赤身などから摂取することができます。
ヨードヨードはミネラルの一種です。毛母細胞の分裂を促す働きがあります。
主に海藻類に含まれており、昆布やひじきなどから摂取することができます。
ビタミンB2ビタミンB2はビタミンB群の一種です。
毛母細胞の分裂を促進させる上、過剰な皮脂分泌の抑制など髪にとって様々な良い効果を持ちます。
レバーやハツ、卵などから摂取することができます。
イソフラボンイソフラボンはポリフェノールの一種です。AGAの原因である5αリダクターゼの抑制をサポオートする働きがある上、女性ホルモンであるエストロゲンの様な働きを持つため、AGAに対して効果的な成分です。
主に大豆から摂取することができます。

栄養バランスが大事といっても、常に栄養バランスを計算しながら食事を摂るのは、よほど意識の高い方でなければ難しいでしょう。サプリメントやプロテインなどの栄養補助食品を使用しても問題ありませんので、できることから始めてみましょう。

適度な運動を行う

適度な運動を行うことで、血行促進が期待できます。有酸素運動・無酸素運動どちらでも血行促進効果が期待できるため、ご自身が行いやすい運動からはじめてみるといいでしょう。

運動の時間を確保するのが難しいという方は、常日頃から体を動かすことを意識しましょう。例えばエスカレーターやエレベーターを使わず階段を使ったり、出前を使わずに近くの飲食店まで歩いてみるといったことでも構いません。

頭皮マッサージを行う

頭皮マッサージを行うことで、頭皮の血行促進が期待できます。一回行うだけでも一時的に頭皮の血流量を増加させることができますが、平常時の血流増加をさせるためには、長期的に頭皮マッサージを行う必要があります。具体的には約6カ月行うと平常時の血流増加が期待できます。

頭皮マッサージに特別な技術は、さほど必要がないため、頭皮全体を揉み解すように押したり揉んだりしてみましょう。

若ハゲに関するよくある質問

最後に若ハゲに関するよくある質問についてまとめました。

Q. 禿げやすい人の特徴はありますか?

母方の家系に薄毛の方がいる場合には、AGAが起こりやすい可能性があります。DHTを取り込むアンドロゲンレセプターの量は後天的に決まるものでなく、先天的なもので母親の遺伝が大きく関係しています。

そのため、母親のアンドロゲンレセプターの量が多ければ、脱毛因子ができやすい訳であり、AGAが起こりやすいのです。

Q. お金をかけずに薄毛を自分で治す方法はありますか?

薄毛の原因がAGAでなく、一時的な血行不良や睡眠不足、栄養不足などであれば、それらを見直して対策するだけで、一定の効果は見込めるでしょう。

しかし、AGAである場合にはDHTの基である5αリダクターゼなどを抑制する必要があるため、頭皮マッサージなどをしても、あまり意味がありません。

AGAになった場合には、AGA治療をいち早く受けるようにしましょう。

まとめ

今回は若ハゲに関する原因や対策方法について解説いたしました。本記事で重要なポイントは以下のxつです。

  • 10代~20代の場合でもAGAになる可能性は十分にある
  • 10代~20代の場合はヘアサイクルがまだ行われる余裕が十分にあるため、早期の対策で髪の毛を元の量まで残せる可能性がある
  • AGAは完治しないためAGA治療薬を一生服用する必要がある

AGAの疑いがある場合には、専門のクリニックや医療機関などで診察を受けてみましょう。

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