- 「湯シャンをするとハゲるって聞いたけど本当かな」
- 「湯シャンをすると髪の毛が健康的になるって聞いたけどデマじゃないの?」
この記事を読まれている方は、このような悩みや疑問を抱えているのではないでしょうか。そこで、本記事では湯シャンと薄毛の関係性から、どのような人に湯シャンが向いているのかなど、湯シャンについて解説いたします。
最後には湯シャンに関するよくある質問についてもまとめているので、ぜひお目通し下さい。
目次
湯シャンが何故良いとされているのか
昨今では「湯シャンをすると髪に良い」「湯シャンをすればハゲ辛くなる」と言った話を聞くことも増えましたが、 何故湯シャンが良いとされているのでしょうか。
湯シャンのメリットとしては、主に以下の3点が挙げられます。
- 頭皮の乾燥を抑える
- 皮脂の過剰分泌を抑える
- 頭皮への刺激を軽減できる
それぞれ詳しく解説していきます。
頭皮の乾燥を抑える
シャンプーを用いて洗髪を行った場合、特に高級アルコール系の成分(ラウリル硫酸Naなど)が含まれているものを使うと、洗浄力が高すぎるせいで、頭皮を保湿するために必要な皮脂までも落としてしまう可能性があります。
そういった場合、湯シャンにすることで、必要以上に皮脂を落とさずに頭皮の乾燥を抑えることが期待できます。
皮脂の過剰分泌を抑える
先の内容と関連しますが、湯シャンにすることで皮脂の過剰分泌を抑えることが期待できます。
シャンプーを使った洗髪によって必要以上に皮脂が洗い流されてしまった場合、頭皮は水分を蒸発させないために、皮脂を過剰に分泌させ、保水するように働きます。
これによって、かえって頭皮がベタついてしまったり、常在菌によって分解・酸化された皮脂が臭いを放ってしまうということもあるのです。
頭皮への刺激を軽減できる
アトピーの方や敏感肌の方は、シャンプーやトリートメントに含まれる成分によっては、接触皮膚炎を起こってしまう可能性があります。
もし、現在シャンプーやトリートメントを使われている中で、頭皮が赤みがかってしまったり、ピリピリとした刺激を感じる場合には、接触皮膚炎である可能性が高いでしょう。
慢性的に接触皮膚炎が続くと頭皮環境が悪化してしまい、抜け毛の原因にもなり得ます。
こういった場合には、湯シャンに変えることで頭皮への刺激が軽減され、頭皮環境の改善が期待できるでしょう。
湯シャンの良し悪しは肌質によって分かれる
湯シャンのメリットについて解説させていただきましたが、結論から申し上げると湯シャンの良し悪しは人によって異なるでしょう。主に乾燥肌の方であれば、メリットを享受できる可能性があると考えられます。
脂性肌の場合にはかえってトラブルを起こしてしまう可能性も高い
皮脂分泌量の多い脂性肌の方が湯シャンを行ってしまうと、皮脂が十分に落としきれず毛穴を詰まらせる原因になったり、ベタベタとした脂性のフケが発生してしまう原因にもなります。
また、ワックスやヘアスプレー、ヘアオイルなどの整髪剤をつけている方も同様です。湯シャンのみではそれらを十分に落とすことはできず、毛穴を詰まらせてしまい、抜け毛の原因にもなってしまうためです。
湯シャンによる育毛効果や発毛効果に明確なエビデンスは無い
一部では湯シャンをすると、ハゲづらくなる等と言った話もありますが、これらには明確なエビデンスはありません。
先ほど述べた様に、湯シャンをすることで頭皮環境が改善される場合には、今までよりも髪の毛が成長しやすくなるとは考えられますが、それはあくまでも土台ができるだけであり、「薄毛だったのが急にフサフサになった」といった劇的な育毛効果や発毛効果は期待できないでしょう。
乾燥や接触皮膚炎を原因とした薄毛でない限りは薄毛対策の効果はほとんど期待できない
薄毛の原因が皮脂の落とし過ぎによる乾燥、洗髪剤によって起こる接触皮膚炎などの頭皮環境悪化が原因でない限りは、湯シャンにしても薄毛対策の効果は全くと言っていいほど期待できないでしょう。
薄毛の進行を止めるための対策方法
髪の毛が生え変わるサイクルは一生のうち20回~40回と言われており、その上限に達してしまうと髪の毛は二度と生えてこなくなってしまいます。そのため、薄毛の対策は1日でも早く行った方が良いのです。
ここからは具体的な薄毛の対策方法について、以下の5つをご紹介します。
- バランスの良い食生活を心がける
- 頭皮マッサージを行う
- 湯船に浸かる
- 育毛剤を使う
- AGA治療薬を使う
それぞれ詳しく解説していきます。
バランスの良い食生活を心がける
髪の毛は数種類のアミノ酸が結合して作られるタンパク質から作られています。また、それらを作り出す際などにもビタミンや亜鉛などの栄養素が必要となります。そのため、食生活が偏っていると栄養不足になることも。
髪の毛の成長に必要な栄養素とそれらを多く含む食べ物、一日の摂取量目安についてまとめましたので、ぜひご参考にしてみてください。
種類 | 詳細 | 1日の摂取量目安 | 多く含む食べ物 |
---|---|---|---|
タンパク質(アミノ酸を多く含むもの) | 髪の毛の基となる栄養素です。 | 60g ※18歳以上の場合 | 牛肉(赤身)・豚肉(赤身)・ラム肉・まぐろ赤身・かつお・ぶり・さけ・卵他 |
亜鉛 | ケラチンを生成する際に必要な栄養素です。 | 11g ※18歳~74歳の場合 | 牡蠣・いわし・豚のレバー・牛のもも肉・焼きのり他 |
ヨウ素 | ケラチンの生成を促します。 | 0.13mg | 昆布・わかめ・のり・ひじき他 |
ビタミンA | 頭皮環境の健康をサポートします。 | 800~900㎍ ※年齢によって変動 | レバー・にんじん・小松菜・ほうれん草他 |
ビタミンB6 | ケラチンの生成を促します。 | 1.4mg ※18歳~74歳の場合 | かつお・さば・いわし・鮭・玄米他 |
ビタミンE | 血行促進をします。 | 750~850mg ※年齢によって変動 | アーモンド・ドライトマト・ヘーゼルナッツ・落花生他 |
食事管理アプリなどを使えば、食事から摂取した栄養の量なども簡単に分かるため、ぜひ取り入れてみてください。
また、サプリメントやプロテインなどを使用して栄養を摂っても構いません。
頭皮マッサージを行う
頭皮マッサージをすることで、頭皮の血行を促進することができます。シャンプーの時などに頭皮全体を満遍なく揉んだり押したりしてマッサージをするといいでしょう。
また、頭皮マッサージは長期間繰り返し行いましょう。。1回行うだけでは、マッサージ直後の血流量は増えるものの、徐々に元の血流量へと減少します。長期間繰り返し行うことで定常の血流量を増やすことができます。
湯船に浸かる
お風呂はシャワーのみという方も多くいらっしゃいますが、湯船に浸かることで血行促進が期待できます。
湯船に浸かり体が温まることで、血管が広がり血液の流れが良くなります。40℃前後のお湯に10分~20分ほど浸かることで効果が期待できるでしょう。
育毛剤を使う
育毛剤を利用するのも抜け毛予防に有効的な手段です。
育毛剤の種類によって期待できる効果は異なりますが、ほとんどの育毛剤には血行促進効果や頭皮環境を整えてくれる成分が含まれています。
また、中には先ほど解説した5αリダクターゼの活動を抑制するような成分を含んでいるものもあり、AGAを発症している方にも効果的です。
AGA治療薬を使う
先ほど解説した通り、AGAの原因はDHTによるものです。抜け毛の原因がAGAの場合には、いくら血行を改善したところで予防には繋がりません。AGAの場合にはやはり薬を使うのが効果的です。
AGA治療薬には、大きく分けて以下3種類の薬があります。
- フィナステリド
- デュタステリド
- ミノキシジル(外用薬・内用薬)
フィナステリドとデュタステリドは5αリダクターゼの活動を抑制する効果があり、ミノキシジルは毛乳頭や毛母細胞の活動を活性化させ発毛を促進する効果があります。
海外の通販サイトなどで個人輸入をすることもできますが、必ず医療機関で処方してもらうようにしましょう。いずれの薬も副作用があり、中でもミノキシジルについては動悸・息切れなどが起こることがあります。
湯シャンに関するよくある質問
最後に湯シャンに関するよくある質問について回答いたします。
Q. 湯シャンをすれば抜け毛が減るというのは本当ですか?
シャンプーによって皮脂が落ちすぎてしまい乾燥を招いていたり、洗髪剤によって皮膚炎を起こしたりする場合には頭皮環境の悪化によって抜け毛が増えてしまう可能性はあります。
そのため、そうした症状が見られる時は湯シャンに切り替えることで、抜け毛の減少は期待できます。
しかし、栄養不足や血行不良、AGAなどが原因で抜け毛が起きている場合には、湯シャンにしても意味はありません。
Q. 湯シャンをやってみたものの臭いが気になります。シャンプーを使った方が良いでしょうか?
臭いが残る場合は、皮脂汚れを十分に落としきれていない可能性が高いため、シャンプーを使うことを推奨します。
Q. 湯シャンで髪が生えるというのはデマですか?
湯シャンをする事で毛母細胞や毛乳頭細胞が活性化され、発毛促進されるということはありません。
最後に
今回は湯シャンと薄毛の関係性から、湯シャンが良いケースと悪いケースまで解説させていただきました。例え脂性肌の方が数日湯シャンを行うことで、著しく頭皮環境が悪化するといったことは考え辛いため、もし興味があれば試してみても良いでしょう。
しかし、発毛効果を期待して行う場合には、期待通りにいかないと考えられます。
薄毛が気になる場合には、解説した対策方法をぜひ試してみてください。